http://www.tv-tokyo.co.jp/cambria/backnumber/2017/0914/:テレビ東京 カンブリア宮殿より引用

マザーハウス社長 山口絵里子の概要

社長 山口絵理子
会社名 株式会社マザーハウス
会社URL https://www.mother-house.jp/event-campaign/kazematou/
事業内容 発展途上国におけるアパレル製品及び雑貨の企画・生産・品質指導、同商品の先進国における販売

<会社の魅力>

アパレル業界の新鋭ブランド、マザーハウスが辿ってきたストーリーは非常に凄絶で意義深い。その始まりは創業者の山口絵理子氏がバングラデシュで目にした貧困の現実にある。
発展途上国にしてアジア最貧国とされるバングラデシュでは治安も生活も物資も十分でなく、そこかしこにいるのは物乞いや手足の無い人々。そんな光景を見た山口氏はその環境を変えるために自分にできることはないかと思案に暮れ、やがてその国の資源をもって世界に通用する商品をつくるというアイデアを思いつく。すなわち現場に届かない寄付ではなく、経済の理に沿って、現地の人々が健全に働いてつくった商品を売り、利益を得ることを目的としたのである。それも同情でなく品質で選ばれる商品をだ。そうすれば得た利益は現地の人々の糧になり、生活は豊かになる。この想いがマザーハウスの原点となった。
そして意志を固めた山口氏は実に波乱の多い紆余曲折を経て、紛うことなき現地産のバッグを開発。日本では高評価を得て販路も広がり、店舗数は勢いよく増えていった。それを弾みに日本国外での販売、また他の途上国製品を取り扱うなど事業の幅も拡大。いずれは世界の主要都市を行き交う女性が身に付けるようなブランドになるべく、マザーハウスはその名と意義の下、活動し続けている。

<山口絵里子の魅力>

山口絵理子氏は世間一般に敷かれているレールに乗って成功を目指す人物ではない。むしろレールの外れにある場所を自身の意志で道を切り拓いていくような人物だ。実際、開発援助への関心をもってからマザーハウス設立までの歩みはまさに開拓者のようであった。
大学時代、貧困者に対する開発援助の実態を知りたいと思えばすぐさまバングラデシュへ。マザーハウスのアイデアを思いついたら即座に起業準備を。デザインと機能に不備があるなら徹底して改善する。泉のごとく湧き出る、時に向こう見ずとも思えるほどのエネルギーを使って、山口氏はマザーハウス実現のために力を尽くしてきた。
そして大きな壁に直面しても、決して諦めることはなかった。商品の製作をお願いしたはずの工場から材料がなくなり、信頼していた人に裏切られ、辛酸を舐めた経験は一度や二度ではない。どうしようもない絶望感に泣いたこともあった。それでも世界に通用するアパレルブランドを途上国でつくるべく、山口氏はゼロから人手を集め、工場を用意し、製品開発に取り組んだ。
その甲斐あっていつしか工場も整い、自店舗も多く建ち、海外展開をも実現する。しかし、最終目標はまだ遠い。目指すは東京やニューヨーク、パリを歩く女性が当たり前に身につけるようなブランドの構築だ。そのための挑戦は、これからも続いていく。